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国際心理学会議チェコ大会で発表しました

 

2021年7月に行われた国際心理学会議2020+チェコ大会に竹田が参加し、口頭発表とポスター発表を行いましたので、備忘録としてまとめてみました。

 

 

 

 

 

 

チェコ大会のロゴマーク。

2020年開催予定でしたが、コロナのため2021年開催となり、当初のロゴの2020に+が付け加えられました。

国際心理学会議とは

 

国際心理学会議 (International Congress of Psychology 略してICP) は、心理学会で最も大きな国際会議だそうです。

第1回は1889年にパリで開催され、W. ヴント, W. ジェームス, S. フロイト,A. ビネー,P. ジャネ,E. デュルケムなどが参加したとのこと。

実に錚々たるメンバーですね。

 

この大会は4年ごと、オリンピックと同年に開催されています。

前回の第31回は20167月にパシフィコ横浜で行われ、私はボランティア・スタッフとして参加しました。

大会参加費は約5万円ですが、スタッフはボランティア仕事の合間にタダで好きなだけ発表を見ることができます。

 

横浜大会には95カ国から、なんと8,025人の参加があったそうです。

(参照: 「31 回国際心理学会議 開催結果報告」

世界中から心理学のあらゆる分野の人々がまさに一同に集うという感じでしたが、そのような中、マインドフルネスの名のついた発表はどれも盛況でした。

 

まさに心理学の世界的な潮流をこの目で見たようで、とても興奮しました。

この思いがチェコ大会での発表へと向かっていきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パシフィコ横浜 会議センター前で。

ICP横浜大会では3日間ここに通い、ボランティア・スタッフとして口頭発表の進行をお手伝いしました。

私の発表について

 

32回大会は20207月にチェコのプラハで開催予定でしたが、新型コロナ感染症の流行のために翌2021年にハイブリット開催という形で行われました。

そのため口頭発表はzoomの録画機能を使って動画を作り、ポスター発表にはPDFを作成して投稿しなければなりませんでした。

 

私の口頭発表の内容は、勤務していた総合病院小児科の心理相談室の来室状況についてです。

2年間(2016年~2018年)のデータと、そこから20年前(1997年~2003)のデータを比較してニーズを探り、来室者にどのような心理的援助を提供すれば役に立てるかについて考察しました。

 

またポスター発表では、スクールカウンセラーをしている友人とともに、日本のスクールカウンセラー制度について紹介しました。

  

口頭発表では中国、韓国、アメリカ、ブラジルの方からコメントをいただき、韓国の方とは大会アプリのメッセンジャー機能を使って双方向のやりとりもさせていただきました。

 

 

 

 

 

 zoomで作成した私の口頭発表の動画が大会HPページ上に表示されている様子。

7人が視聴してくださいました。

 

チェコ大会に参加して

 

チェコ大会には107カ国から3500人の参加があったそうです。

(参考資料:International Union of Psychological Science,  Bulletin, 2021 Vol. 13 No. 03, pp.4)  

大会開催中に大会のホームページで発表者のプロフィール画像をざっと見たところ、若い方の参加が多いような印象でした。

 またタイトルに”ポシティブ”とついた発表を多くみかけました。

 

日本人の発表者も50人以上はいらしたと思いますが、ほとんどは大学の先生方でした。

日本人の方々の発表にもお邪魔して、オンラインでお話もさせていただきました。

さすがに大学の先生方の研究は専門性が高く知的好奇心をくすぐられるものばかりでした。

 

一方、私のような市井のカウンセラーとっては、「研究」は敷居が高い領域です。

今回、「研究」へ気持ちを向けることができたのは、ICPへの参加を共にめざす友人がいたおかげです。

 

2024年の国際心理学会議は再びチェコのプラハで、2028年はオーストラリアのメルボルンで開催です。

プラハはヨーロッパの歴史と文化が堪能できる町。

コロナが収束すれば、次はぜひ何らかの新しい研究(といえるものかどうか怪しいですが)をひっさげて現地を訪れたいと思います。

 

(竹田)